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相談対応事例 : 中小水力発電事業

過去にありました相談への対応事例をご紹介いたします。
相談内容等をご検討する際の参考にしていただければ幸いです。

■中小水力発電事業

事業の進め方

Q1.
小水力発電事業の進め方について教えてほしい。
A1.
小水力発電事業の基本的なフロー(ポテンシャル調査→詳細調査→基本・実施設計→施工・運開)やその他の留意点(流量調査の分析方法、コストや発電量の計算方法、許認可手続き等)について解説した。
Q2.
小水力発電設備を導入したいが、どのような場所でどのような発電機(水車)を選定すればよいか。
A2.
小水力発電設備を導入するための調査ポイントや事業の進め方等について、以下のことに留意しつつ説明した。
・設置検討地点での流量や落差、その地点の流域面積や年間雨量などのポテンシャル調査を行い、発電容量の算定を行う。
・そのデータをもとに、最適なメーカー選定を含め、発電機器の選定を行う。
・設置場所については、環境への影響や既得権益の状況等を含めて慎重に検討する必要がある。
Q3.
農業用水路を利用した小水力発電を実施したい。
A3.
小水力発電事業の目的を明確にし、土地改良区等地元の方々に理解をしていただくことの重要性を指摘するとともに、その際、同事業が地元にもたらす利益等についても説明する必要があり、それには地元の団体と協力して取り組むのも一案であることを助言した。
Q4.
当該地域での小水力発電事業をどのように進めていくべきか。
A4.
当該市に対し、「水力発電事業性評価等支援事業(地方公共団体)」に応募してもらい、事業性評価のための調査費用が得られるよう働きかけるのも一案として考えられることを指摘するとともに、そのための手段について以下の通り提案した。
・市に、小水力発電事業が地域活性化に結びつき、過疎化を回避する手段となりうることを認識してもらう必要がある。
・また、それには、まず、地元関係者に当該事業について理解してもらうことが重要であり、そのための資金として、「水力発電事業化促進事業補助金(地域理解促進等関連事業)」の活用も考えられる。
Q5.
小水力発電事業案件に関し、県や町には一度話を通しているが、流量調査や、地域説明会等々、スタートを切るまでのノウハウも資金もなく、関係者の志のみで進めている。補助金の情報やそもそもの取組み方などをご指導いただきたいと考えている。
A5.
今後の進め方について、以下のことを助言した。
・まず、流量調査を実施しなければならないが、それには、「水力発電事業性評価等支援事業」による補助を受けるのも一案である。その場合、民間事業者より地方自治体が応募した方が補助率がいいが、地方自治体として応募するには、町に本事業に関して理解してもらう必要がある。
・こうした補助金事業を進める過程で、地域の状況も把握し、実際に発電事業を行えるかどうか検討することができる。
・また、地域での合意を図るために、「水力発電事業化促進事業補助金(地域理解促進等関連事業)」を活用することも考えられる。
Q6.
当該自治体のいくつかの地点において、小水力発電事業のFS調査を実施したが、コストが相当程度かかり、採算に合わない。そのため、工事費を下げる工夫をして案件化に繋げたい。
A6.
採算性を確保するための各費用(工事費、発電機/電気設備費等)の目安を示すとともに、コスト削減可能な手段、及びコスト削減の限界値等について説明した。

支援制度

Q1.
小水力発電事業の支援制度について教えてほしい。
A1.
小水力発電事業のみに関わる補助金として、「水力発電事業性評価等支援事業」、「水力発電事業化促進事業補助金(地域理解促進等関連事業)」について説明するとともに、その他、関連する補助事業に、「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業」、「分散型エネルギーシステム構築支援事業」等があることを紹介した。また、「再生可能エネルギー事業支援ガイドブック」(冊子版、web版)にて、小水力発電事業に関連する支援制度についての情報入手方法を解説した。
Q2.
農業用水を活用した水力発電事業を開始したいが、利用可能な補助金があるか。併せて、養殖事業やハウス事業も計画している。
A2.
以下の通り、該当する補助金について説明した。
・「農山漁村地域整備交付金(地域用水環境整備事業)」が利用可能である。この交付金はFIT制度との併用も可能である。
・養殖事業等を行うことも含め、地域住民の理解を深めるため、「水力発電事業化促進事業補助金(地域理解促進等関連事業)」の活用も検討の余地がある。

規制、許認可手続き

Q1.
小水力発電所(200kW未満)の設置に向け、法規制関連で申請が必要なものは何か。
A1.
平成23年3月の電気事業法の改正により、「ダムを伴わない出力200kW未満で最大使用水量1m3/s未満」の水力設備は、ダム水路主任技術者の専任及び工事計画の事前届出が不要になったことを指摘するとともに、「再生可能エネルギー事業支援ガイドブック」に基づき、中小水力発電の関連許認可手続きについて説明した。
Q2.
普通河川における小水力発電の占用や取水の許認可等の手法について教えてほしい。
A2.
以下の通り、回答した。
・個々の市町村が適宜考えており、ケースバイケースである。地元地域の同意があれば基本的には円滑に進むと考えられる。
・課題は「使用料の決定方法」と「許可基準」に分けることができ、使用料については個別に対応している。
・許可基準については、基本的には国交省河川環境課「水力発電水利審査マニュアル(案)」(平成25年4月 第二版)にもとづいて審査することになっている。
・審査の要点は、A)公共の福祉、B)他の水利使用を妨げない(影響を受ける関係者の同意がある)、C)取水量の妥当性、特に正常流量の確保、D)工作物の設置許可である。  
 -このうち市町村にとって荷が重いのはCとDである。  
 -現実には、市町村は河川法で規定された河川管理者ではなくCやDに関わる判断を負う義務はないので、AとBだけの判断で許可を出すのが一般的である。要は「市町村が公共物の使用許可を出す一般的な公共性を満たしており、地元住民の合意を得ていれば許可する」という運用が多い。
・なお、これは市町村ではなく都道府県の場合であるが、県管理国道や県道の縦断占用許可を出す基準として「FIT法認定を受けた発電所は国の促進政策に合致したものであり公共性がある」としている事例がある。

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