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相談対応事例 : 木質バイオマス発電事業

■木質バイオマス発電事業

事業の進め方

Q1.
小規模木質発電事業の事業モデルはあるか。
A1.
規模が小さいと採算性を確保するのが難しいため、発電だけでなく熱利用を進めそこでも収益を得ることが重要であることを指摘するとともに、熱供給を長期契約で行っている地域の事例を紹介した。また、電気はFITを活用し売電した上で、熱は温浴施設等に販売するという熱事業のスキームを検討することを提案した。
Q2.
小型木質バイオマス発電の適正規模はどの程度か。
A2.
適正規模を判断する際の材料として、以下のことを指摘した。
・基本的に、数十kWの規模では採算が合いにくく、熱の用途が重要である。
・木質バイオマスガス化発電は水でタールを処理するものもあり、排水基準を満たすかの確認も必要である。
・燃料費が全体の6~7割を占め、燃料の乾燥にも費用がかかる。他にコストをあまりかけられないので、メンテナンスは自分で行うことなどの工夫が必要である。
Q3.
木質バイオマスガス化発電の燃料の品質について教えてほしい。
A3.
燃料の品質について解説するとともに、それを維持するための方法について、以下のことなどを助言した。
・ガス化発電の燃料は、一定以上の品質のものを安定的に供給しなければならず、燃料となるチップやペレットは、乾燥していて安定した形状であることなどの条件を満たす必要がある。
・燃料の乾燥にはある程度のコストがかかり、木質バイオマスガス化発電事業の採算性に大きな影響を与えることから、例えば、ガス化発電の排熱をチップ乾燥時の補助熱として使うことができれば、ランニングコストの抑制に資する可能性がある。但し、そのための立地条件やシステムが整っていることが前提となる。
Q4.
小規模木質バイオマス発電事業の原料調達について教えてほしい。
A4.
以下のことを指摘しつつ、原料調達方法に関する留意点について解説した。
・木質バイオマス発電事業は、原料調達リスクが大きく、近隣にバイオマス施設や製材工場等があると、原料の取り合いが発生することが多い。
・木の皮や枝葉を利用することにより、需要が増大することに対応できる。
Q5.
バイオマス発電設備を安定的に稼働するための留意点について教えてほしい。
A5.
次の通り、留意点を挙げた。
(1)バイオマス発電用の燃料である、チップやペレットの安定供給を確保するため、地元の森林組合と協議し連携すること。(2)定期点検・メンテナンスの年間工程表を作成し、バイオマス発電設備の稼働率を上げる工夫をすること。(3)バイオマス発電では、燃焼灰の処理方法と定期検査、大気汚染防止対策等を考慮して運転稼働を行うこと。
Q6.
当該地域における木質バイオマス発電事業の可能性について意見がほしい。
A6.
当該地域の状況を踏まえつつ、以下のことを指摘・提案した。
・当該地域では、木質バイオマス発電の計画が多く挙がっており、今後20年間安定して発電用の木材を調達することが難しい。
・まずは小規模での熱利用を考えた方が、事業リスクが小さい。例えば、病院・温浴施設などで給湯を必要とする施設の調査から始めていくことも一案である。

支援制度

Q1.
木質バイオマス発電事業に取り組みたいと思っているが、支援制度について助言してほしい。また、熱供給の補助制度があれば利用したいが、工夫することはないか。
A1.
活用可能な補助金として、「再生可能エネルギー熱事業者支援事業費補助金」、「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業」、「分散型エネルギーシステム構築支援事業」、「次世代林業基盤づくり交付金」等を挙げ、各補助金の特徴等を紹介するとともに、以下のことを紹介した。
・上記支援制度は、「再生可能エネルギー事業支援ガイドブック」にも掲載されており、バイオマスの支援施策一覧は、同ガイドブックの巻末にある「電源/フェーズ別支援メニュー」の中で確認できる。また、「再エネコンシェルジュ.jp」で、バイオマスを含めた再エネ事業の支援施策が検索可能である。
・「再生可能エネルギー熱事業者支援事業費補助金」は民間企業向けの補助金であるが、自治体との協力関係が明確化されると、補助率が1/3から2/3になる。
Q2.
山林作業、集荷運搬、チップ工場でのチップ生産、バイオマス発電所での燃料供給に関して、FIT制度と併用可能な補助金があれば教えてほしい。
A2.
事業構想について詳細を聞いた上で、以下のことを指摘した。
・林野庁の「次世代林業基盤づくり交付金」が適していると考えられる。これは、民間に対しては、補助率は1/3であるが、自治体に対しては、1/2になるため、町を巻き込むスキームを考えるのが望ましい。
・その他、「再生可能エネルギー熱事業者支援事業費補助金」(民間事業者の場合)、及び、「再生可能エネルギー電気・熱自立的促進事業」(自治体の場合)が活用できるかと思われる。ただ、これらの補助制度はFIT制度との併用は不可となる。
Q3.
エコビレッジの建設を検討しており、そこにチップボイラ(熱利用)を導入したい。化石燃料を使わず、森林組合からチップを供給する。ボイラメーカーに見積もりをしてもらったが、価格が高かった。補助金がないと無理だとわかったが、対策はないか。
A3.
事業構想について詳細を聞いた上で、以下の助言を行った。
・複数のボイラメーカーから見積を取った方がいい。もっと安価なボイラを販売するメーカーも出てきている。
・「再生可能エネルギー熱事業者支援事業費補助金」や「再生可能エネルギー電気・熱自立的促進事業」等、本プロジェクトに適用可能な補助金がいくつかある。また、現在のところ、木質バイオマスボイラーを導入している事例の多くは自治体の補助が入っているので、自治体との協力も検討すべきである。
・年間を通じて熱需要があれば、バイオマス事業が成り立ちやすい。福祉施設や温浴施設であれば、給湯需要がある。

規制、許認可手続き

Q1.
50kW~100kWのバイオマス発電設備の導入を目指しているが、設備導入とメンテナンスにかかる資格等について教えてほしい。
A1.
発電容量が20kW以上のため、「運転業務として、ボイラー技師や危険物取扱者、保全業務として、電気工事士や床上クレーン資格、管理業務として、電気主任技術者やタービン技術者などの資格保持者が必要であること」を説明した。

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