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再エネ事業を始めるに当たって:風力発電事業に関するQ&A

■風力発電事業に関するQ&A

Q1.風力発電事業の進め方について教えてほしい

風力発電事業の事業化フローは図表1の通りである。
風力発電事業においては、まず事業化可能性調査において風況データの収集や事業規模の想定等を行う。次に風況観測等の風況精査を実施し、風車設置地点・規模の設定等の基本設計、さらに実施設計を行う。
その過程で、法令や条例に沿った環境影響評価、系統アクセスの検討等も併せて実施する。
なお、風力発電事業には陸上風力と洋上風力があり、事業の対象により関連する法令等が異なることがあることに留意する。

図表1 風力発電導入の流れ

図表1:風力発電導入の流れ
出所:一般社団法人日本風力発電協会『風力発電の導入実現に向けて(2015年7月28日)』に資源エネルギー庁が一部加筆

Q2.風力発電事業の事業性の評価方法について教えてほしい

事業性の評価を行うにあたっては、支出項目及び収入項目を網羅的に算定することが重要であり、環境省「地域における再生可能エネルギー事業の事業性評価等に関する手引き(金融機関向け)Ver2.1 ~風力発電編~」によれば、各項目例として以下を挙げている*4。

(1)収入
収入項目としては売電収入が挙げられる。
売電収入は、
売電収入(円/年) = 売電価格(円/kWh)× 発電量(kWh/年)
で試算される。
発電量の試算にあたっては、
・風速階級別の発電出力
・各風速階級の出現率
・稼働率
・出力補正係数
を用いる。

(2)支出
支出の算定に必要な項目を次表に示す。

項目 算定の考え方

初期費用

調査費用

風況調査、環境アセスメントに要する費用

発電設備費用

設備+設備工事費

土地購入費等

土地を購入する場合

土地造成費用

土地を造成する費用

系統費用

系統連系に必要な費用

その他費用

プロジェクトファイナンスの場合:
各種アップフロントフィー(初期手数料)

運営管理時に発生する主なコスト

人件費

電気主任技術者等の雇用に係る費用

土地貸借料

土地を借りる場合の賃借料

販売費及び一般管理費

管理費及び予備費用

電気代

施設・設備で消費する買電費用

O&Mサービス利用料

保守管理義務、及び主要部品(ブレード、増速機、発電機等)の交換費用(外部委託する場合)

メンテナンス費用

電気保安上の定期点検や、発電量監視業務等に係る費用(巡視、緊急時対応等の管理体制に依存)、除雪費用等

修繕費

各種設備の部品交換・修繕に要するコスト(特に増速機について2~3回程度の修理・部品交換が必要となる可能性がある。またブレードは落雷等による故障頻度が高いため、余裕を持った修繕費の積み立てが必要)

保険料

風力発電施設総合損害保険制度等

その他費用

風力発電事業そのもの以外の運営コスト
(会計事務所への管理委託費用等)
シンジケートローンの場合: エージェントフィー

税金等

固定資産税

課税評価額×1.4%
(課税標準の特例装置の適用可能性がある)

法人税

各事業者における法人税を算定

法人住民税

各事業者における法人住民税を算定

法人事業税(電気事業)

売電収入(税抜)×0.9%(超過税率は0.965%)

地方法人特別税

売電収入(税抜)×0.9%×43.2%

その他

廃棄費用

風力発電設備の撤去、発電用地の原状回復に要する費用

減価償却費

風力発電設備の法定耐用年数は一般的に17年

融資支払利息

借入金額、借入期間、借入利率から算出


図表2:支出の算定に必要な項目
出所:環境省『地域における再生可能エネルギー事業の事業性評価等に関する手引き(金融機関向け)Ver2.1 ~風力発電編~』(2017年3月)

*4 環境省『地域における再生可能エネルギー事業の事業性評価等に関する手引き(金融機関向け)Ver2.1 ~風力発電編~』(2017年3月)

Q3.風力発電事業に必要なコストの目安について教えてほしい

風力発電事業に必要なイニシャルコスト及びランニングコストは以下の通りである。

(1)イニシャルコスト(資本費)
固定価格買取制度の調達価格等算定委員会において、陸上風力発電設備の資本費は、図表3のとおりに想定されている。即ち、平成30年度の資本費は29.7万円/kWであり、また、平成32年度までの3年間で、徐々に低減していくとされている。

(2)ランニングコスト(運転維持費*5)
平成30年度における陸上風力発電設備の運転維持費は、図表3のとおり、1.03万円/kW/年と想定されている。また、資本費と同様、運転維持費についても、平成32年度までの3年間で、徐々に低減していくこととされている。

  (参考)2017年度 ※ (参考)2018年度 (参考)2019年度 2020年度

調達価格

21円/kWh

20円/kWh

19円/kWh

18円/kWh

資本費

31.2万円/kW

29.7万円/kW

28.2万円/kW

2019年度の前提を据え置き

運転維持費

1.13万円/kW/年

1.03万円/kW/年

0.93万円/kW/年

2019年度の前提を据え置き

設備利用率

24.8%

2017年度の前提を据え置き

2017年度の前提を据え置き

25.6%

IRR (税引前)

8%

2017年度の前提を据え置き

2017年度の前提を据え置き

2017年度の前提を据え置き

調達期間

20年間

2017年度の期間を据え置き

2017年度の期間を据え置き

2017年度の期間を据え置き


(※)2017年4月~2017年9月は経過措置として22円/kWh
20kW未満の風力発電は、2018年度より20kW以上の調達価格等の区分とする。(なお、真に開発中の案件に限って経過措置を設ける。)
図表3:陸上風力発電の調達価格及び調達期間についての委員会案
出所:調達価格等算定委員会『平成30年度以降の調達価格等に関する意見』(平成30年2月7日)

なお、経済産業省は、上記データに基づき、再生可能エネルギーの固定価格買取制度における2018年度の買取価格等を平成30年3月23日に公表した。

*5 固定価格買取制度では、再生可能エネルギーのランニングコスト(土地等賃借料、修繕費、一般管理費、人件費等の合計)のことを「運転維持費」と呼んでいる。(環境省『地域における再生可能エネルギー事業の事業性評価等に関する手引き(金融機関向け)Ver2.1 ~風力発電編~』(2017年3月))

Q4.代表的な支援制度について教えてください。

「再生可能エネルギー事業支援ガイドブック(平成30年度版)」の「電源/フェーズ別支援メニュー」の「2 風力」(174~175ページ)に掲載されている一覧をご参照ください。

「国の支援施策検索」ページより検索可能です。

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